竹生島
見立て竹生島
御所人形・見立て竹生島(みたてちくぶしま)

作品名 | 見立て竹生島 |
分類記号 | go231 |
年代 | 江戸時代末期 |
寸法 | H437. W265. D150. |
解 説
謡曲・『竹生島』を題材に作られた御所人形。
【あらすじ】
謡曲・竹生島
延喜帝(醍醐天皇)の臣下が、竹生島の弁才天の社に詣でようと、琵琶湖にやって来ます。臣下は、湖畔で出会った老いた漁師と若い女の釣り舟に便乗し、湖に浮かぶ竹生島を目指します。
湖春のうららかな景色を眺めるうちに竹生島へ着き、老人は臣下を社に案内します。連れの女も一緒に来たので、臣下は老人に、竹生島は女人禁制ではないのか、と問いかけます。
するとふたりは、竹生島は女体の弁才天を祀り、女性をお隔てにならないと返し、島の由来を臣下に語り聞かせます。その後女は、自分は人間ではないと明かして社の御殿に入り、老人は湖の主であると告げ、波間へ消えていきました。
臣下が社人に宝物を見せてもらい、時を過ごしていると、御殿が鳴動し、光輝く弁才天が現れます。壮麗な天女の姿で、弁才天が夜の舞楽を奏するうちに、やがて月が湖上に澄み輝く頃を迎え、湖中より龍神が現れました。龍神は金銀珠玉を臣下に捧げ、祝福の姿を表します。そして、ある時は天女となって衆生の願いをかなえ、ある時は下界の龍神となって国土を鎮めるのだ、と衆生済度の誓いを現した後、天女は社殿に入り、龍神は湖水の波を蹴立て、龍宮のなかへ飛び入りました。